門前旅の案内人ブログ

リニューアルされた「城山公園」

             

 嘉仁親王(よしひとしんのう、後の大正天皇)の御成婚記念慶事事業として、明治33年(1900)に起工された「城山公園」は、市内でも歴史ある最も古い公園です。

 善光寺の東側に隣接することもあって、昭和24年(1949)の「御開帳」に合わせた「平和博覧会」など、様々なイベントもこの公園一帯で開催されてきました。また、「動物園」や「プール」、「美術館」といった施設も次々と増設され、春には「ソメイヨシノ」約470本が咲き誇る市内随一の”桜の名所”として、少なくとも一世紀は長野市民に親しまれています。

 かつての古い公園は、昭和世代の若者のレトロなデートコースでもありました。「ヒマラヤ杉」の大木が鬱蒼と茂り、円淵のガッチリした囲いの中に水を湛えたシンボルの「噴水」、そして「花時計」もありました。

                 

  <かつてのヒマラヤ杉が残る 城山小学校側と善光寺側の公園入口> 

    

 しかし、この公園一帯も時代の変遷とともに老朽化が目立つようになり、健全な維持が難しくなってきました。そこで近年の環境変化に対応すべく、長野市の「城山公園再整備・基本構想」に基づき再整備工事が進められてきています。

 全面改築された「長野県立美術館」(旧長野県信濃美術館)などは今春に、一帯の中心となる「噴水広場」も今夏に、それぞれリニューアルオープンしています。再整備半ばではありますが、”市民の憩いの場”として、公園の噴水で気軽に水遊びを楽しむ親子の様子などが、既に夏場のニュースとなっていました。

 昨近の一時的?なコロナ禍の終息期をとらえ、寂しい季節になってしまいましたが、先日、やっと刷新された公園の様子を見に行ってきました。

 近代的に変貌した公園。広々とした開放的な芝生の広場、四季折々のお花や樹木が楽しめる様に丁寧に整備されていて、シンボルの「噴水」は晩秋の寂しい情景となっていましたが、周りとフラットで、特に子供たちへの安全を考慮した、水が溜まらない造りになっている様です。動きを持たせてやや斜めに並べて植えられた樹木は、拾った枯葉が”ハート形”であったことから、まさしく善光寺に因んだ「桂の木」に間違いありません。「お手洗い」や「公衆電話」「バス停」が一体になった新しい建物も、公園の西側にできていました。他の公園では見られない石のベンチや、芝生広場のベンチ・テーブルなども多くあるので、ピクニックやデート、お散歩にピッタリでしょう。

 

     

    <ベンチ・テーブル>       <綺麗に並べて植えられた「桂の木」>      

          

   

   <魁夷館」へのアプローチ>    <ちょっと変わった公園内の「ベンチ」>

 

      

<公衆トイレ、公衆電話、バス停が一体の公園西側の建物>

    

 円熟味を増した数年後の公園はどのようになっているでしょうか、楽しみです ・ ・ ・ 。

 既に入館された方も多勢おられると思いますが、 今度は全面改築された隣の「長野県立美術館」を、ゆっくりと詳しく見てみたいと思っています。

 

    

     <全面改築の「長野県立美術館」>